医療脱毛クリニックをどう選ぶか

以前は「金持ちのぜいたくだ」と見なされていた脱毛も、料金の値下げと美容意識の向上もあって、かなり一般的なものになりました。駅のホームや電車内の広告、タレントを使ったテレビのコマーシャルなどを見て、「自分も施術してもらおうか」と考える人もいるでしょう。

いざ施術してもらうとなったら、脱毛サロンか医療クリニックのどちらかと契約することになります。
店舗数が多いことから、以前はサロンを選ぶ人が多かったのですが、近年は医療クリニックの利点を知る人が多くなり、その利用者も増えてきています。

そこでこのサイトでは、脱毛の初心者のため、医療クリニックについて解説することにしました。
その脱毛方法や利点・難点、クリニックを選ぶ際のポイントなどについて、以下の項目で詳しく書いていきます。

医療クリニックでの脱毛について

医療クリニック
上で書いたように、プロに脱毛してもらうためにはサロンか医療クリニックに出かける必要があります。どちらも特殊なマシンを使ってムダ毛処理をしてくれるところは同じなのですが、異なる点もずいぶんあります。

では、サロンと異なる医療クリニックの特徴とは、どんなところなのでしょう?

1)レーザー光線で施術をおこなう

まず第1の特徴ですが、医療クリニックではレーザー光線を用いて脱毛の施術をおこないます。
このレーザー脱毛という技術は、ハーバード大学のアンダーソン教授による「選択的光熱凝固理論」を応用して開発されたもので、脱毛の歴史に革命を起こしました。

それまでの脱毛というのは、主にプローブという電気針を使ったもので、美容電気脱毛(ニードル脱毛)と名付けられていました。これはアメリカで逆さまつ毛を処理するのに使われたのが始まりで(150年近く前です)、プローブを毛穴に直接刺し、電気を通して毛根部位を破壊します。

この方法は脱毛効果は群を抜いているのですが、なにしろ手作業で毛の1本1本を処理するために手間がかかり、それだけ施術費用も高くなってしまいます。
しかも針を刺して電気を流す痛みというのがかなりのもので、施術を受ける側はそれに耐えなければなりません。

この状況に変革をもたらしたのが、レーザー脱毛の登場でした。

レーザー脱毛というのは、単一の波長のライト(レーザー)を増幅し、直接肌に当てる方法です。元来レーザー光線は、波長の長さの違いにより、別々の色や物質に作用する性質を持っています。つまり、赤、青、黒といった色のついたモノがあれば、そこだけに熱を集中的に加え、その組織に損傷を与えることができるわけです。
医療現場でも、このレーザーの性質を使って色々な手術がおこなわれています。

脱毛では、皮下の毛に含有される黒いメラニン色素が対象物になるよう、波長を調整します。そのレーザー光線を当てると、皮下のメラニン色素に熱が吸収されます。すると毛が伝導体となり、その熱が毛包全体に伝わっていきます。やがてその熱がさらに広がっていくと、毛の成長をつかさどる毛球部の毛母細胞を破壊することになり、発毛をストップできるのです。

この方法の利点は、レーザーの波長が単一ということでメラニン色素のみに作用し、表皮や周りの細胞を破壊することがないという点。
おかげで直接肌にレーザー光線を照射することができ、スピーディーに施術がおこなえます。

発明された時はレーザーの種類はひとつだけでしたが、現在ではアレキサンドライト、ダイオード、YAGなど、何種類もの光線を照射できる機器がそろっていて、手入れする部位や個人の毛の性質に合わせて選択できるようになっています。

2)永久脱毛ができる

脱毛というと「一旦施術してしまえば、その部位からは二度とムダ毛が生えてこなくなる」と思い込んでいる人がいます。

しかし、毛根というのはかなり頑丈な器官で、その発毛機能は多少のダメージではビクともしません。1回レーザーを当てたくらいでは効果が低い上に、毛には発毛のサイクル(毛周期)があるため、それに合わせて何回も施術をおこなう必要があります。そうやって長期間に渡って照射を繰り返すうちに毛が薄くなり、部位が無毛状態になってきます。

サロンでの施術でも、クリニックと同様、マシンの光を使って脱毛を行ないますが、その照射出力が段違いに低いため、発毛器官はただちょっと衰えるだけです。そのために数年くらいすると毛根が活力を取り戻し、毛がまた成長してしまいます。

その点、医療クリニックではパワーの強いレーザー光線を使うため、照射された部位のムダ毛が再生する可能性は低くなっています。
つまりいわゆる「永久脱毛」が可能なわけです。

3)必ず医師がマシンを操作する

上でも書きましたが、サロンで使用されているマシンは光を使って毛根に損傷を与えるものではありますが、レーザー脱毛ではありません。その光とレーザー光線では、損傷力において銃弾と砲弾ほどの相違があります。「危険性が低い」とされているので、サロンでは機器を扱うのに特別の資格はいりません。

ところがレーザー脱毛の場合、毛根を死滅させるほどの威力を持っていますから、操作ミスをすると大変なトラブルにつながりかねません。そのため機器を扱うのは、いざという時に対応可能な医師に限られています。もちろん、ケガなどへの応急処置ができる設備もそろっていますから、その点は安心です。

医療脱毛の利点・難点

医療脱毛の利点・難点

利点

・医者が常に側にいるために安心感が違う
・施術による効果が群を抜いていて、肌が確実に無毛状態になる
・脱毛完了までの回数がサロンよりもずっと少なく、日数も短い

難点

・サロンと比べて、はるかに施術料が高い
・レーザー光線を当てられた時の痛みが相当強い
・「美容クリニック」という名がついていると、「整形をやっている」と勘違いされる

医療クリニックと脱毛サロンはどの点が違うのか?

どの点が違うのか?
上の文章で、クリニックと脱毛サロンの違いについて少しだけ触れましたが、ここでさらにいくつかの相違をまとめておきます——

料金

脱毛サロンは競うように雑誌に宣伝を載せていますが、そこにはビックリするような値下げ価格が大きく書かれています。それでお分かりのように、サロンの主要なセールスポイントはその施術料にあります。

一方、医療脱毛クリニックの費用はめったにディスカウントされず、上記の「難点」のセクションで述べたように決して格安とは言えません。

ここで具体的に、脱毛サロン、医療クリニックの2つについて、脱毛完了までの費用の相場がどれくらいなのかを列記してみましょう。

まず脱毛サロンです。全国展開をしている計20社のウェブサイトから、部位ごとの平均施術料を出してみたところ——

・全身……¥164,700
・ワキ……¥16,833
・顔……¥41,033
・VIO……¥58,633
・腕(ヒジ上)……¥47,800
・腕(ヒジ下)……¥48,600
・足(ヒザ上)……¥56,300
・足(ヒザ下)……¥55,100
・背中(上下)……¥71,600
・うなじ……¥19,000

ということになりました。

次に医療クリニックです。こちらもネットにおける感想件数の多いクリニック20院の平均費用を出してみると——

・全身……¥401,945
・ワキ……¥14,825
・顔……¥131,325
・VIO……¥67,975
・腕(ヒジ上)……¥83,375
・腕(ヒジ下)……¥82,500
・足(ヒザ上)……¥108,750
・足(ヒザ下)……¥100,500
・背中(上下)……¥91,917
・うなじ……¥57,250

という結果になりました。

以上で分かる通り、医療クリニックの方が脱毛サロンよりもはるかに費用が高くなっています。
特に顔脱毛に関しては、クリニックで脱毛してもらうとサロンの3倍以上の料金となります。

効果

上のセクションで述べたように、脱毛サロンと医療クリニックでは使用されているマシン、つまり脱毛方法が違い、したがってその効果にも相違があります。

脱毛サロンの場合、現在メインで使われているのは、IPL脱毛、SSC脱毛、SHR脱毛、ハイパースキン法の4つ。

IPL脱毛は1回の照射範囲が広く、広い部位のムダ毛を処理することができます。そのために施術が素早くでき、しかも光の出力が抑えられているために痛みも軽微。サロンの脱毛方法で最も広く使われているもので、フラッシュ脱毛、光脱毛という別名があります。

さらに各方法によってそれぞれメリット・デメリットがありますが、サロンの場合は脱毛というより、毛根を弱体化する「減毛」にすぎず、無毛状態になったとしても、その状態は数年しかもちません。

一方、上記のように医療クリニックでは施術にレーザー光線が用いられています。

レーザー光線には、ダイオード、アレキサンドラライト、YAGなどの種類があり、各自違った波長を備えていますが、いずれもそのパワーはサロンとは比較になりません。

確実にムダ毛を処理したいなら、やはりクリニックで脱毛すべきです。

保証

保証については、脱毛サロンと医療クリニックでさほどの違いはありません。

十分満足できるまで何年間も施術に通うことが可能な「永久保証」、有効期限を所定の日数だけ延長できる「期間保証」、コース解約の時に余った費用を返してくれる「返金保証」などは、サロン、クリニックの両方でおこなっています。

ただ当然ですが、店舗や医院によってその保証の数や条件が違いますので、事前に公式サイトなどを調べておくことが大切です。

その他

サロンと医療クリニックの違いに関して、意外に見落とされがちなのが、支店(支院)の数についてです。

「そこの何が重要なの?」と戸惑われるかもしれませんが、脱毛というのは毛周期に合わせてムダ毛処理をおこなうため、どうしても完了までの日数が長くなります。つまり、最低数ヶ月、さらに全身脱毛のような大掛かりなプランになると、数年間はサロンやクリニックに通うことが避けられません。

それほどの日数になると、通う側の生活環境が変わってしまうことがあります。
引っ越し・転勤などがそうですが、遠い場所へ移るとなると、今まで施術してもらっていたサロンやクリニックの支店・支院がなく、それまでに支払った施術料、あるいは契約料が無駄になってしまう可能性があります。

全身脱毛ともなると前払いでも10万円を越える費用が求められますから、引っ越しなどによってそれをドブに捨てる羽目におちいりかねません。

サロンだと、名前の知られた店は北海道から九州沖縄まで支店を展開していることが多く、どこに移っても脱毛を続けられます。ところがクリニックの場合はそれほどの規模のところはめったになく、支院数は大都市を中心にほんの数院という場合が多いようです。

その点を考えれば、仕事の関係で引っ越しが多い人など、大抵の都道府県に支店のあるサロンの方がいいかもしれません。

医療脱毛クリニックを選ぶ時に注意したいポイント

注意したいポイント

費用がリーズナブルか?

脱毛する時、やはり真っ先にチェックしたいのは料金です。

一般的に医療クリニックはサロンより高いのですが、たとえばコマーシャルで知られている「湘南美容外科クリニック」などは初回の部分脱毛が格安になっていて、両脇を6回施術してもらってもたった1,000円です。

その他にも部位やプランによって特別料金を設けているところがあるので、ぜひチェックしてみてください。

施術時の痛みはどうか?

医療クリニックの大きな欠点といえるのが施術時の痛みです。最近ではそれをカバーしようと、新しいマシンを使っているクリニックもあります。

「レジーナクリニック」では冷却しながら脱毛できる「ジェントルレーズプロ」を導入しています。これなら痛みが相当軽減できる上、麻酔も無料でかけてもらえるので、痛みに弱い人にはもってこいでしょう。

支院の数はどうか?

そのクリニックにどれだけの支院があるか、というのは重要です。

流行っているということで信頼も寄せられますし、支院が数キロ圏内にいくつかあると、予約の取りやすさが全然違います。
また「リゼクリニック」などは全国展開していて、引っ越し先でもそのまま脱毛を続けられる可能性が高くなります。

以上、医療脱毛クリニックについての情報を色々説明してみました。いかがだったでしょうか。

脱毛の未体験者にとっては、費用の高さや堅苦しい印象もあって、サロンよりもクリニックの方が敷居が高いと思います。
でも、脱毛効果を考慮すると、クリニックの利点というのは捨てがたいものです。

どうか上記の情報を参考に、自分に合ったクリニックを選んでください。